陶芸のすすめ

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陶芸の工程

陶芸というと、ろくろを回しているところを想像する人が多いですよね。ろくろの上に粘土を置いて、水をつけながら茶碗や湯飲みの形に成形し ている姿が、一般的にいって「陶芸」のイメージなのかもしれません。もちろんろくろを使った成形も陶芸の工程のうちの大切な一つではありますが、陶芸には それ以外の工程もいろいろあります。粘土を練って、成形し、一度乾燥させたものを素焼きして、釉薬を塗って本焼きをするというのが陶芸に共通する基本の工 程ですが、もちろんその中で細かい違いが焼き物の種類の違いにつながるわけです。焼物の種類によってその中に、表面を掘ったりたり、下絵を描いたりといっ た工程が入ることもありますし、成形の工程においてもろくろを使うものもあれば縄文土器のように紐状にした粘土を巻き付けて形を作るものや、塊状の粘土を くりぬいて器をつくるものなど、その方法はさまざまです。陶芸を実際に教室で習うとなると、土を練る工程から自分でやるのが一般的ですし、焼きの作業こそ 教室のほうがやってくれることが多いのですが、それ以外の作業は基本的には自分がやることになります。まずは陶芸にはどんな工程があって、どのような流れ で焼物が作られるのかを理解すると、より陶芸に親しみが持てるのではないでしょうか。やり始めると奥の深い陶芸ですが、基本となる工程はシンプルなもので すので安心して始めてみましょう。
焼き物の奥の深さは、その一つ一つの工程がそれぞれ単純に見えてどれも手を抜けない点にあるのかもしれません。たとえば、はじめの粘土を練るところを丁寧 にやっておかないと、粘土の中に気泡が入って後で焼いた時に割れの原因になってしまいます。もちろん成形のバランスが悪いと完成後にも違和感のある作品に なってしまいますし、釉薬の塗り方一つで本焼き後の色が変わってきます。そのすべての工程のバランスによって作品の出来が左右され、しかも最後の本焼きが 行われるまでその結果がわからない緊張感があるので、どの工程も手を抜くことができないのです。

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